大学の交換留学を申し込む際には、殆ど必ずと言っていいほど留学の志望動機を書面あるいは面接で答えなければいけない機会があるでしょう。しかし、いざ問われると漠然とした留学への思いをどのように理由づけしていくか戸惑う方も多いと思います。今回は、留学の志望動機を順序立てて整理していくための方法を教えます。
留学志望者が最初にぶち当たる壁…「なぜあなたは留学したいの?」への問いに答えるために
こんにちは。
今回は留学の志望動機について少し記事を書いていきたいと思います。
「留学したい!」と思っているものの、いざ誰かに、
「なぜ留学したいの?」
「その国に行く理由は?」
「その留学は休学(もしくは留年)してまで必要?」
なーんて問われた際に、一旦口ごもってしまう方も少なからずいるのではないでしょうか?
もちろんこんな問いにスラスラ答えられる方は素晴らしいと思いますが…
きっとこの記事に行きついた方は、留学の志望動機についてなんだか分からなくなってきたという人が大半なのではないかと思います。
実はというと、筆者も留学をする前に同じようなことを思っていました。
そんな経験から今回は、留学の志望動機について書面や面接で問われた際に、その理由を順序立てて説明できるようになるための方法を教えます。
この方法に沿って留学する理由を考えていけば、今漠然としている留学への思いを筋の通った志望動機へと導き出しやすくなります。
留学の応募目前になって自分がなんで留学したいのか分からなくなった!という方にとって、少しでもその目的を明らかにできるようなお手伝いができたらと思います。
志望動機作成のポイントは「過去・現在・未来」の関係性
漠然となぜ自分が留学をしたいのか?と問い始めるとその答えはますます分からなくなってきてしまいます。
留学の志望動機書を作成する上でポイントとなるのは、ずばり「過去・現在・未来」の関係性。
言い換えると、自分が今までやってきたことが、「留学してみたい」という思いにどのように繋がったのか?そして、その留学の経験が将来どのように生かされるのか、をうまく筋道通るように説明できればOKということ。
【過去】自分が今までやってきたことから「きっかけ」を見つけ、社会への「問題意識」へとつなげる
まず、いわゆる留学を意識するようになった「きっかけ」について考えます。
- 部活動・サークル活動
- ボランティア活動
- 短期留学
- 旅行先での出来事
- 国際交流イベント
- アルバイト
- 外国人の友達
- 大学の講義
- 自分の専攻分野
- 関心のあるニュース …etc
などなど、今まで自分が行ってきた活動について振り返り、様々な視点からそれがどのように「留学」へと繋がってきたのか振り返ってみましょう。
そして、そのきっかけを「問題意識」へとつなげていきます。
この問題意識というのは多くが社会問題とされていることかな?
社会問題っていっても難しく考える必要は無いですよ、自分が興味のあることでいいんです。
例えばファッションが好きなら、現代社会が抱えるファッションに関連した社会問題について考えてみましょう…
例)ファストファッションに着目
→海外の労働者が直面している劣悪な労働環境(バングラデシュなど)
→工場で化学薬品を使うことによって生じる環境汚染問題
→大量生産・大量消費社会の終焉
例)デザイナーをはじめとしたクリエイティブ業の働き方に着目
→低賃金長時間労働
→日本の雇用形態の問題
→日本の社会福祉政策の問題
(筆者の専攻が経営学系なのでこっちよりの思考になってしまいましたが…)このように一概にファッションといっても様々な方向に関連づけることができますよね。
まぁ、きっかけと問題意識がうまく繋がらなかったら、とりあえず問題意識を何か一つ考えてみましょう。(あくまで書面上の志望動機を組み立てる上で重要なのでね、笑)
そして、問題意識が浮かんだら、その問題について国内外のニュースや研究など色々調べてみましょう。自分が行きたいなぁと思っている国でも何か関連したチップが見つかるかも?
【現在(留学中)】「問題意識」から課題を導き出し解決策を考える、そして自分が留学先の国で何ができるのかを導き出す
そして問題意識が出てきたら、そこから生じている課題を解決するために、自分が留学中どのようにアプローチできるのか考えていきます。
交換留学だったら、大体は留学先での大学で学べることについて述べるのがいいかな。+αで専攻分野に関連したボランティア活動やインターンの計画も盛り込めると説得力が増します。
- その国(大学)でいけない理由は?
- (旅行や短期留学ではなく)長期で行く理由は?
その国のその大学でなきゃダメな理由(この国の政策はこうだから!この国の経済はこうだから!この大学のこの授業が履修したい!この大学にはこの教授がいるから!etc)と、
長期で海外行かなきゃいけない理由(旅行や短期留学では不十分、長期でボランティア活動・インターンをしたいetc)
を盛り込んで、絶対そこの留学先じゃなきゃイヤだ!!というアピールをしましょうね。笑
【未来】留学の経験が未来にどう生かされるのか考えよう
最後に留学を終えた後のプランについても述べると一貫性が出て◎
具体的には、卒業までのプラン(卒論、ゼミ、日本でのインターン、ボランティア活動etc)、大学院進学、将来働きたい業界など。
ハッキリいってこんな先のことまで分からないのは当然なのであくまでプランです。(個人的には空想だって構わないと思っています。わかるわけないじゃん!)
この上で考えた「過去」「現在」「未来」のそれぞれの軸に分けて考えてみると、論理的な(?)留学の志望動機が作成しやすくなります。
誇張表現でも大丈夫、多少の嘘もはったり。笑
その分、面接で何か問われても答えられるように色々リサーチしておきましょうね。
まぁ、ここまでは業務上の?手続き上の?志望動機の構成について考えてきたわけですが…
留学自体なんでしたいのかわからなくなってきたわ…っていう人に向けて余計かもしれないけれど最後の筆者の体験談を。
ちょっと余談…留学する理由ってなんだろう?
留学する目的が明確な人はここを読み飛ばしてもらって構わないのですが、漠然と「留学したい!!」という思いがあって、いざその理由を問われると「理由が浮かばない…自分はなんで留学したいと思っていたんだろう…」と悩む人もいるかと思います。
実際筆者も、海外への憧れや興味がまず最初にあって、いつか留学して海外で暮らしてみたい!という思いをずっと抱えていたのですが、いざ留学の志望理由を書類にまとめなきゃいけないときに、「あれ、自分ってなんで留学したいんだろう…」という壁に直面しました。
周りの留学経験者に聞いてみても、デキる先輩が多かったので一層このまま留学していいのか…という不安を抱えていました。
しかし、日ごろお世話になっていた大学の先生の
「将来なんて分からなくてあたりまえ!とりあえず行ってこい!(結構雑)」
という後押しをもらって、留学することに決めました。
今では、私は留学するための将来のキャリアプランまで見据えたようなハッキリとした理由って無くてもいいんじゃないかなーとも思います。
私の場合留学を経験したことで、自分の専攻を超えた興味が広がりやっと自分がやりたいことが分かってきたからです。この気づきは日本にいたら得られなかっただろうな、と思います。
そして、留学中に日本では経験できなかったことが沢山あって、今では学生の間に海外での生活を経験できて良かったと思っています。
当時ぐずぐずと躊躇ってもし留学行ってなかった方が後悔していたなぁ、と感じます。
勿論面接では理由を詳しく聞かれるので、あくまで上辺っつらの理由は必要です。(留学の目的をうまーく自分の専攻と結びつけて、日本にいたらそれは達成できないということを面接官に訴えましょう)
まずは頭で考えるより行動することも時には大事です。
だから留学する目的が分からなくなって今留学に行くか迷っている人には、筆者みたいなこういう人間もいるってことを知ってほしいです。社会人になったら、なかなか長期で海外で生活する経験ってできないですよ。
ちょっと余計な一言二言でした。笑