コペンハーゲンから誰でも気軽に行けるデンマークの有名現代建築をまとめました。建築に詳しくなくても一目見ただけでビックリするくらい斬新なデザインがざくざく…観光に余裕があればこちらも是非立ち寄ってみて!
目からウロコ!デザインが斬新すぎるけどかっこいい!デンマークの有名現代建築たち
デンマークと聞くと、お洒落な北欧雑貨やインテリアを思い浮かべる方が多いと思いますが、実はデンマークからはヤコブセンをはじめとした有名建築家が生まれた地でもあります。
そして、今でも多くの人がこの国で建築を学び、素晴らしい建築物を世界中に遺しています。
街のいたる場所に、普通の住宅とは思えないほど洗練されたカッコイイ建物が並び、初めてその光景を目にした時は驚きの連続でした。
地震がほとんど起きないこの国では、日本では絶対見られないような斬新な設計の建築が数々あり、それは建築に親しみのなかった筆者のような人間であっても、スゴイと一目見て分かるほど。
今回は実際に筆者も訪れた、デンマークの首都コペンハーゲンから誰でも気軽に訪れることができる、そんな有名建築の数々をご紹介したいと思います。
コペンハーゲン市内にある有名建築
コペンハーゲン市内にある有名現代建築を紹介していきます。
Black Diamond(王立図書館・ブラックダイアモンド)
最初にご紹介するのはこちらのデンマークの国立図書館。
その特徴的な様相から、人々からは”ブラックダイアモンド”と呼ばれ親しまれています。
実際に建物を覆う表面のガラスには黒曜石が用いられており、日中は太陽の光が反射し、まさにダイアモンドのようにピカピカ黒光りしています。
そして、夕暮れ時にはオレンジ色の空がガラスに映し出され、とっても綺麗。
ブラックダイアモンドに関しては上の記事で詳しく取り上げています。
Danish Jewish Museum(デンマークユダヤ博物館)
上の図書館のすぐそばにある、こちらのデンマークユダヤ博物館は、デンマークにおける400年にもわたるユダヤ人の歴史や暮らしなどを取り上げた博物館です。
少々見つけにくい場所にありますが、入ってみると館内のつくりがとってもユニーク。
放射線状に重なり合う壁と窓から差し込む光がつくりだすこの空間のデザインは、歴史的な人類の関わりあいを象徴しているそうです。
Havneholmen Housing Estate
コペンハーゲンの港にかかるKalvebod Bryggeという橋一帯Havneholmenには、様々な文化施設や住宅が立ち並んでおり、歴史的な建築と近年新しく建てられた現代建築がうまく調和している、新たな建築のあり方を体現させた地域として注目されています。
Havneholmenは、デンマーク語で”The Harbour Isle(港の島)”を意味します。
中でも橋から見渡すことができるこちらのHavneholmen Housing Estateという住宅地帯は印象的です。
AC Hotel Bella Sky Copenhagen(ベラ スカイ コムウェル ホテル)
地下鉄のM1の路線でØrestad方面に向かう途中になんとも奇抜なXの形をしたタワーのような建物があります。
こちらは、AC Hotel Bella Sky Copenhagenというホテルなんです。
Bella Centerという駅で降りて、近くまで行ってみると分かるのですが、傾いているような2つの塔のようなビルが上の方でくっついており、ビルとビルの間には道路が通っていて車が普通に走っています。
最上階の部屋では一体どんな気分なんでしょうね、実にクレイジーな設計。笑
VM Houses
実は先ほどのベラスカイのあるØrestad周辺地域は、コペンハーゲン内でも特に多くの現代建築が立ち並ぶ場所なのです。
というのも、十年前くらいまでは野原同然の地だったそうですが、近年開発が進み、続々とマンションや商業施設が建てられています。
Bella Center駅やØrestad駅周辺で降りてみると、本当にユニークなデザインの建物が立ち並んでいて、散歩をしているだけで楽しいです。
こちらのVM Housesもその一つで、普通のアパートなんですが、このトゲトゲしたベランダは非常に印象的ですよね。
このアパートは、Vの形をしたブロックとMの形をしたブロックの、2つのブロックから構成されていて、日の光をうまく取り入れつつ&個人のプライバシーも守るという、とても理にかなった設計になっています。
8 House(8 Tallet)
地下鉄でØrestad駅の次、Vestamager駅を降りてすぐの場所にあるこちらの8 House(デンマーク語では8Tallet)は、住居施設と商業施設とが一体になった建物です。
この名前は、上から見ると建物の形が八の字になっていることからきています。
近くでみると本当に迫力満点です。
関心するのは決してそのユニークなデザインだけではありません。
建物にはカフェやスーパーが併設されていて、そのアパート・地域に住む人々の交流の場としても機能しています。
また、建物が八の字ということは、真ん中に中庭のようなスペースが生じます。
このスペースは小さな公園になっていて、勿論住民たちのコミュニケーションの場としても機能するのですが、それに加え、子どもの遊び場・散歩・仕事の休憩etcと常に誰かが利用することで子供たちを独りにさせないという防犯の役割としても機能するそうです。
National Aquarium Denmark(Den Blå Planet)
コペンハーゲン空港の近くにあるデンマークの国立水族館Den Blå Planetは、北欧で一番大きな水族館。
大きく滑らかな曲線を描くこの建築のデザインは、海の渦巻きからインスパイアされたそう。
薄暗い館内で壁いっぱいに広がる大きな水槽でのびのびと泳ぐ魚たちを見ていると、なんだか自分も海の中にいるような感じになります。
日本では見られない生き物たちもたくさんいますよ!筆者のお気に入りはイソギンチャクです。笑
コペンハーゲン郊外にある有名建築
次はコペンハーゲン郊外にある建築を紹介していきます。
郊外といっても、どこも電車で行ける場所&観光地としても魅力的な場所なので、スケジュールに余裕があればこっちもチェック!
ARKEN Museum of Modern Art (アルケン近代美術館)
ARKEN Museum of Modern Art(アルケン近代美術館)は、デンマークをはじめとした世界中の様々な有名現代アーティストの作品を取り扱っている美術館です。
穏やかな水面にポツンと一隻の船が浮かんでいるような建築が特徴的です。
その都度面白い企画展がやってますが、常設展でもアイ・ウェイウェイやダミアン・ハーストといった超大物が見れるので、いつ行っても見ごたえはあります。
私がデンマークにいた一昨年には、世界で初めて性別適合手術を行ったデンマーク生まれのリリー・エルベという人物を取り上げた映画『リリーのすべて(The Danish Girl)』でも出てきた、リリーの妻ゲルダ・ヴェイナーの作品を扱った企画展も行われていました。
電車でIshøj駅まで行き、その後にバスに乗り換え5分ほどで行くことができます。
セントラルステーションからの所要時間は約30分くらい。
Ordrupgaard Museum(オードロップゴー美術館)
Ordrupgaard Museum(オードロップゴー美術館)は、モネやゴーギャンをはじめとしたフランス印象派やデンマーク画家の作品を主に扱っている美術館です。
元々私邸であった建物が改装され、さらに建築家ザハ・ハディッドによって増築が手掛けられました。
また敷地内にはデンマークの近代家具デザイナーフィン・ユールが生前に実際に住んでいた家も見学できます。
美術館の詳細・行き方などはこちらの記事で取り上げています。
Louisiana Museum of Modern Art(ルイジアナ近代美術館)
世界一美しい美術館とも称されるLouisiana Museum of Modern Art(ルイジアナ近代美術館)は、もしかしたら知っている方もいるのでは?
自然と現代の建築とが調和した空間が本当に美しくて、筆者も3~4回ほど訪れています。
海がすぐ傍なのですが、晴れた日は外でまったりランチするのがお気に入り。
詳しくはこちらで取り上げていますので是非。
M/S Maritime Museum of Denmark(デンマーク国立海洋博物館)
上で紹介したルイジアナ近代美術館の最寄駅からさらに北へ数駅、Helsingør駅周辺にも面白い建築がありますので、お時間があればこちらまで足を延ばしてみてください。(海も綺麗なので!)
こちらのM/S Maritime Museum of Denmark(デンマーク国立海洋博物館)は、なんと地下にある博物館!
元々は船着き場であったこの場所の地下に、この博物館が建てられました。
地下にあるので本当に普通にその周辺歩いていると何も見えないんです。笑
しかし地下にあるとはいっても、太陽光がうまく入る設計になっていて、中は明るくとっても美しい空間。
加えて、普段見ることが出来ない海に関する資料や、昔の海賊に関する品々など興味深い展示が行われています。小さいお子さんにも◎
Kulturværftet
同じくHelsingør駅周辺(上の海洋博物館のすぐそば!)にあるKulturværftetという図書館も是非チェック。
幾何学的に飛び出す壁が印象的で、これは図書館なのか…!?と思うほど斬新なデザイン。
中にはカフェが入っていたり、文化的なイベントが定期的に開催されるなど、カルチャーセンターとしても機能している建物です。
ちなみに、この図書館の近くで、海などのゴミを再利用し作品をつくることで知られる淀川テクニックの作品もみつけました。
まとめ
以上、デンマークのコペンハーゲン周辺の有名現代建築をご紹介しました。
どこも交通機関を使って誰でも行ける場所なので、是非観光がてら足を運んでみてください。きっとそのデザインの素晴らしさに圧倒されるはずです。
私の場合、交換留学中に建築の授業も受講していたこともあり、今まで馴染みのなかった建築についての理解が一層深まりました。
些細なデザインの意味がわかると、建築巡りの旅もすっごく楽しいですよ!